合同会社が公告することを求められるとき

パズルピースの完成とビル背景

合同会社は決算公告が不要ではありますが、次のようなときに公告が求められます。

資本金の額の減少
吸収合併、吸収分割等の一部の組織再編
株式会社への組織変更
解散

公告する方法の選びかた

公告方法については官報が一般的ですが、他に電子公告や日刊新聞紙に掲載する方法があります。
定款において、公告方法の定めは任意的記載事項ですので定めなくてもよいのですが、定めてしまうと商業登記簿の記載事項になります。

公告方法を定めないなら、公告は官報に掲載する方法になります。

言い換えれば、官報公告なら定款への記載も登記も必要ありません。
一方、電子公告や日刊新聞紙を公告方法にすると定款に記載し登記が必要です。
なぜ電子公告や日刊新聞紙公告を選ぶ会社があるのでしょうか。それには理由があります。

債権者保護手続きを行うときには、官報公告が必ず必要で、それに加えて各債権者へ個別公告をしなければなりません。
このとき、電子公告や日刊新聞紙への掲載ができれば、それを個別催告の代わりにできるからです。
これをダブル(二重)公告といいます。

なお現実は、官報公告なら定款による定めも登記も不要といいながら、株式会社も含めてほとんどの会社が、官報公告を定款に定めかつ登記しています。

官報公告をおすすめする理由

実務的には、大企業でなければ各債権者へ個別催告を行ったほうが、電子公告や日刊新聞紙へ掲載するより効率的です。

理由としては、電子公告には電子公告機関の調査を受ける必要や、万一通信事情に問題が起きた場合のリスクがあり、日刊新聞紙への掲載は、高額の費用がかかるためです。