個別労働紛争ー事業主と従業員の間のトラブル

白い吹き抜けの会議室に、大きく円を描くよう対面式に置かれたブラウンの会議テーブルと多くのどっしりしたグレーの椅子

個別労働紛争とは

「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」といって、労働紛争に対応するための法律があるのですが、その第1条によると、

「労働条件その他労働関係に関する事項についての個々の労働者と事業主の間の紛争(労働者の募集及び採用に関する事項についての個々の求職者と事業主の間の紛争を含む)」のことを、「個別労働関係紛争」としています。

労働問題の主な種類

1.企業と従業員の間のトラブル

①賃金トラブル

給与の未払い
残業代の未払い
退職金の未払い

②雇用トラブル

不当解雇
雇い止め
退職強要

③その他のトラブル

事業主からのパワハラ、いやがらせなど
配置転換
降格人事

(ここまでは、個別労働関係紛争です)

2.職場で起こる従業員間のトラブル

上司や部下、同僚からのパワハラやいやがらせなど

認定司法書士による、労働トラブルへの法律的な対策

相手方への交渉

請求額が140万円以下の場合、相手方へ電話で交渉したり、司法書士の名義で内容証明郵便を送付します。

簡易裁判所が管轄する民事訴訟の代理

請求額が140万円以下の場合、簡易裁判所における手続きについて、代理します。

労働審判の書類作成やアドバイス

労働審判は、企業と従業員の間に裁判所に入ってもらいトラブルを解決する手続きです。
労働審判は地方裁判所の管轄なので、認定司法書士は(請求額が140万円以下であっても)代理はできません。

書類作成や法律的なアドバイスを通じて申立人をサポートします。

労働審判とは

労働審判手続きが利用できるのは、1.の事業主と従業員の間のトラブルです

2.の職場で起こる従業員間のトラブルに対しては、労働審判で扱うことはできません。
例えば、従業員が上司からパワハラを受けたことに対し慰謝料を請求するために労働審判を利用することはできません。
しかし、こういった職場のパワハラを把握し除外すべき企業がそれを怠ったことについて、従業員から企業へ慰謝料を求めて労働審判を利用することはできます。

また、事業主と労働組合との紛争にも、労務審判手続きは適用されません。

労働審判も法テラスを利用できます

法テラスが定める基準を満たした方は、裁判費用、司法書士報酬などに対して法テラスの民事法律扶助が受けられます。

法テラスを利用できる人